青潮とは
青潮は、海や湖が硫黄粒子によって青白く見える現象のことです。酸素が十分に行き渡っていない環境で起こる現象ですので、青潮がみられる水域は海生生物が過ごす環境として適していません。

青潮発生のメカニズム
以下の流れが青潮発生メカニズムの一つと考えられます。
- 水域に窒素化合物などの栄養塩が過剰に供給されることで、プランクトンが大繁殖します。
- 水域中の溶存酸素が不足します。特に海底付近の溶存酸素濃度が極端に低下します。
酸素は主に水面から供給されます。海底は水面から離れている上、海底の内部はさらに酸素が浸透しづらいです。

海底の砂が酸素の移動を邪魔しちゃうんだね。
- 酸素が供給されない「嫌気環境」では、嫌気性微生物の働きにより硫黄化合物や窒素化合物などが還元される傾向があります。よって海底付近に存在する硫酸イオン(SO4–)が還元され、硫黄粒子(S)や硫化水素ガス(H2S)に変化します。
海底などの鉱物には硫酸鉄(FeSO4)が存在し、少しずつ水中に溶解することで硫酸イオンが供給されます。
- 硫黄粒子を含む貧酸素水塊が湧き出てくることで青潮が発生します。
硫黄は本来白色の固体ですが、海や湖を介すことで青みがかって見えます。
青潮が及ぼす環境被害
嫌気環境で硫黄と共に生成する硫化水素ガスは悪臭の原因物質です。また、硝酸イオンのような窒素化合物が還元されて生じるアンモニアガスも悪臭の原因となります。これらのガスの影響で、青潮が発生する場所はヘドロのような臭いがします。
青潮は酸素が不足した環境で発生します。このような環境では貝や魚のような呼吸で酸素を取り込む生物は住むことができません。
赤潮との違い
青潮の正体が硫黄であるのに対し、赤潮の正体は大繁殖したプランクトンです。赤潮も栄養塩の過剰供給が原因で起こり、酸素不足などを引き起こします。
ちなみにプランクトンの死骸のような有機物由来の粒子のことを「デトリタス」といいます。デトリタスは公害防止管理者「水質」試験で意味を問われることもあります。
対策
青潮は水中に窒素化合物などの栄養塩が過剰供給されることで発生します。環境水や工場排水はCODやBODのような有機物濃度やアンモニア性窒素や硝酸性窒素のような窒素化合物濃度の基準が定められています。これらの基準を守ることで青潮の発生頻度を下げることが可能です。
まとめ
青潮について解説しました。要点を箇条書きしましたのでぜひチェックしてみてください。
・青潮の正体は貧酸素水塊で生じた硫黄粒子
・赤潮はプランクトンの集合体
・デトリタスは有機物由来の粒子
ここまでご覧いただきありがとうございました。


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